Uber Eatsを試してみたらこわかったよ

どうも蛮勇です。

とある休日、バックトゥザフューチャーの2か3かあるいは両方を観ていた

昼前に起きて、出掛けず食事も摂らず夕方までぶっ通しだ

優れた曲は何度使ってもよいのだと言わんばかりにテンテテテンテンテ テーンを聴かされて、僕は錯乱状態だった

冒険がしたい

果てなき冒険スピリッツを発揮して疾き冒険者と化した僕はしかしひきこもっていた。地球儀を回すよりも心の中を探すタイプの冒険者であった。

その少年は正念場の大人でもあった

故に、Uber Eats*1

大人とは信念と能力の凝固ではないかと それ即ち映画観賞への専念ではないかと 

僕は新たな領域を開拓した

 

 

注文にはスマートフォンのアプリを使用しました。

  • お店を選ぶ 普段行かないマクドナルドを選択
  • メニュー いっぱい頼んだ。だってなんも食べてないし。いけるっしょ〜!セットのポテトもコーラもLにした、ナゲット15個も頼んだ、バーガーは4個で約3000円
  • 支払い 現金も厳禁ではないがクレジットカードにした、気持ちが大きくなるから

順調だった。友達が3人くらい来てるテンションでうけとるぞ!ガリが一人で食うと知ったらびっくりしちゃうもんね。かわいいうそってやつだよ‼︎‼︎とさえ思ったさ

 

注文直後、Kana(仮名)さんが取りに向かっています!などとメッセージが表示され

僕はビビった。

Kana(仮名)さん、名前の左にトロフィーがついている。あまりに迅速な対応、どうやら僕はチャンピオンを召喚してしまったらしい。

しかも、現在地が地図上で監視できる。Kana(仮名)さんの顔写真もいつでも見られる。

・・・女性だ。緊張が高まる。

女の人が苦手だからじゃない。ぜんぜんない。ちがうからそういう個人の事情に踏み込まないでいただきたい。

 

僕のような世捨人が、性別問わず配達員の登録名・現在地(活動圏)・顔を把握し随時確認できてしまう、反対に配達員は僕の氏名と住所をおそらく端末で参照できるーー当然、Uber Eatsはそれら全ての情報を握るーー特に最初の、依頼者が遡行可能な形で個人情報が残ること、これに慄いた。

 

僕は、この配達を

「休みの日に働くカモにネギを持って来させる、一方的な資本者的傲慢の発現」

だと捉えていた。我が御者、彼は馬車馬 我は王子、彼は乞食

こちらが駆る者だと高を括っていたのだ。違う。

あちらが狩る者、僕は止まり木、馬車、納税者だったのだ。

 

戦慄の旋律が鳴り止まぬまま、到着まであと1分。近づいてくるKana(仮名)さんが。

狩られる支度はできたかと、仮想Kana(仮名)さんが問いかける。

到着まであと1分。意外と来ないKana(仮名)さんが。建物が入り組んでいる。

てこずらせやがってと、仮想Kana(仮名)さんが悪態をつく。素直に申し訳ない。

Uber Eats配達員は、監視されている!地図上で隣の部屋を過ぎるのがわかる。

ピンポン!

バックトゥザフューチャーは止めずに立ち上がった。タイムスリップができたならという思念があった。あと友達が来てる風を装いたいのは恐怖を経て、変わっていなかった

僕は出た、というよりKana(仮名)さんが出現た。

瞬間僕はこの日最大にビビり散らかした。

Kana(仮名)さんは美人だった写真よりかなり 僕より若かった

それ以上に、笑っていた・・・・・・

 

 

僕は頭が真っ白になった。なぜか。

仮想Uber Eats、バックトゥザフューチャー1を観ていた頃の事前に想定していたそれは配達員を使って楽をする、資本主義の簡単なゲームであった。借り物競走における先生や父のような心持ちでいられた。

そこから、

Uber Eats、バックトゥザフューチャーのたぶん2を観ながら注文して判明した配達員が狩人であるという現実、バックトゥザフューチャー2のように二重構造となり一つの劇が組まれていたことから判明した夜襲⦅ナイトレイド⦆あるいは闇の取引という事実。僕は玉入れの玉にまで転落し怯えた。

 

その妄執を打ち砕いた、スマイル

なんでなんで。

メニューにはあった、0円のスマイルが。でも僕は頼まなかったの、こわいから!!

そこにカネや物質はたまた闇、それらはなかった。キャッシュレスですしね

Kana(仮名)さんは満面の笑顔で品(やたら重かった、僕がよろめいたのは当惑のためではないはずだ)を手渡して、ありがとうございましたを告げて去った。その間10秒だった。

その爽やかさは届けることは、物ではなくコトであったよと、笑顔が真実であったよと、僕に悟らせた。

僕は大人や社会を物で捉えて、他者をモノにすればいいんだろうと達観したつもりになっていた。世界をあえてモノクロで見るよう努めていた。騙されまいと、便利は全部欺瞞でできていると言い聞かせてきた。

たぶんそれはちがって、意外と人はきちんとことを起こして生きていく

 

Uber Eatsはそれを教えてくれました。

 

 

 

 

 

 

 

うそだよ!!!!!!!!!!!!!!

うーーーそだーーーよーーーーーー!!!!!!!!!!!!

僕は、僕はねランナーズハイみたいな、そういう明るい概念が大っ嫌いなんだよ

今回はこちらの判定負けとしておこう、事実Uber Eatsと配達員を2段階見誤った。

しかし次こそはかならず 動じずに使いっ走りにしてやる。

震えて眠れ・・・

 

 

その後

僕はバックトゥザフューチャーを観ながらいっぱいマクドナルドを食した。

なんかふつうに食べきれなくて、凹んだ。翌日も昼はマックとなった。

あと体に合わないようで寝るときにくさいおならが出た

 

感想

 あの気恥ずかしさが如何ともしがたいので、しばらくはUber Eatsは頼めない

マクドナルドもそもそもこわいのでいけないなーと思う

確認したところ現在もKana(仮名)さんの写真を見ることができ、そこそこ真面目に、やなシステムだと感じている。これは仮に辞めてもこのままなのだろうか、同意しているとはいえ配達する人達が個人情報を明け渡す必要性はどれほどあるのか。

それに耐えうるいわゆる陽キャが働いているのならば、やはり僕とは合わない・・・

 

 

 

 

Uber Eatsを試してみたらこわかったよ

 

 

 

 

 

*1:自己責任の名の下に参画した他者を使役し消費することで運動を省く、心身ともに不健康な画期的宅配サービス